「寒い季節にぎっくり腰が増えるのはなぜか」

こんにちは。神谷町の筋膜ケア専門院【拝志フィジカルセラピー ファシアラボ】です。

この記事では、
「寒い季節にぎっくり腰が増えるのはなぜか」
について、原因を分かりやすく解説します。

結論からお伝えします

寒い季節にぎっくり腰が増える最大の理由は、
寒さによって筋膜の状態が一気に悪化しやすくなるからです。

筋肉が冷えるから
血流が悪くなるから
という説明も間違いではありませんが、
本質的には

筋膜が冷えによって硬くなり、滑らなくなり、防御的にロックしやすくなる

これが、寒い時期にぎっくり腰が増える本当の理由です。

温度による「筋膜の粘度変化」という重要な視点

筋膜の中には、
水分やヒアルロン酸を多く含む「基質」と呼ばれる部分があります。

この基質は、実は
非ニュートン流体のような性質を持っています。

非ニュートン流体とは何か

水やオイルのような一般的な液体は、
どんな動かし方をしても粘度がほぼ一定です。

一方、非ニュートン流体は
力のかけ方やスピード、温度によって
ドロッとしたり、サラッとしたり性質が変わります。

身近な例で言うと
ゆっくり傾けると出てこないケチャップが
振ると急に流れ出す
といった性質です。片栗粉をゆっくり混ぜると混ざるのも同様。

筋膜の基質も、これとよく似た振る舞いをします。

寒いとき、筋膜では何が起きているのか

低温時、筋膜の中では

寒くなると、筋膜の基質では次の変化が起こります。

・水分が動きにくくなる
・基質がゲル状に近づき、硬く感じやすくなる
・粘度が高まり、滑りが悪くなる
・引っ張られる刺激に過敏になる

その結果
動きにくい
こわばる
朝が特につらい
といった状態になります。

冬や冷房の効いた環境で
筋膜が固まりやすいのは、このためです。

ゲル化
冷える:粘性が低い(ネバネバ)
ゾル化
温まる:粘性が低い(サラサラ)
水→固形

温めると楽になる理由

一方、温度が上がると筋膜の状態は大きく変わります。

温度上昇時に起こる変化

・基質の粘度が下がる
・ゾル状に近づき、流動性が増す
・ヒアルロン酸の結合がゆるむ
・水分がスムーズに動き始める

その結果
動かしやすい
ほぐれやすい
楽に感じる
という感覚が生まれます。

お風呂に入ると腰が楽になる
少し動くと痛みが和らぐ
という経験は、筋膜の性質と一致します。

臨床的に見た「寒さ」とぎっくり腰の関係

ウォーミングアップの重要性

体温が1度から2度上がるだけで、
筋膜の基質の粘性は大きく下がります。

つまり
温めてから動く
というだけで
ぎっくり腰のリスクは大きく下がります。

冷えと慢性痛の関係

冷え性や血流不足がある方では
筋膜が常に硬くなりやすく、
その状態が
慢性腰痛や肩こりの土台
になっていることも少なくありません。

寒い季節は「ぎっくり腰の準備期間」になりやすい

多くの方が見落としている重要なポイントがあります。

寒くなったその日に
突然ぎっくり腰になるわけではありません。

実際には
・寒くて動かなくなる
・身体を縮めた姿勢が続く
・呼吸が浅くなる
・朝の動き出しが雑になる

こうした状態が
数日から数週間続いた後に、

くしゃみ
靴下を履く
物を取る
立ち上がる

といった
ごく小さな動きが引き金となり、
ぎっくり腰として表に出てきます。

「寒さ=炎症」ではないという大切な視点

寒い季節に痛みが出ると
炎症が起きているのでは
と不安になる方も多いですが、

寒い時期のぎっくり腰の多くは
炎症が主役ではありません。

むしろ
冷え
動きの減少
呼吸の浅さ
身体をすくめる姿勢

これらが重なり
筋膜が守りに入りやすくなっている状態
と考える方が正確です。

ファシア(筋膜)の視点から寒い時期のぎっくり腰の特徴

寒い季節のぎっくり腰には、次のような特徴があります。

・腰を伸ばそうとすると強く痛む
・動き始めが一番つらい
・温めると少し楽になる
・触れるだけで痛みが変わる
・壊れた感じより、固まった感じが強い

これらは
筋肉の損傷よりも
筋膜の滑走不全と防御反応
とよく一致します。

寒い季節にやってはいけない対処

寒い時期に、ついやってしまいがちな行動があります。

・冷えたままストレッチする
・勢いをつけて身体を伸ばす
・いきなり腰を動かす
・痛みを我慢して動く

これらはすべて
筋膜の防御反応を強めてしまいます。

寒い季節こそ大切なぎっくり腰対策

寒い時期ほど、次の考え方が重要です。

・まず温める
・いきなり動かさない
・小さな動きから始める
・呼吸を止めない
・腰だけをどうにかしようとしない

特に
温かさと安心感
は、筋膜を緩める最大のスイッチになります。

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まとめ

寒い季節にぎっくり腰が増える理由

寒い季節にぎっくり腰が増えるのは、
筋肉や骨が弱くなるからではありません。

・筋膜が冷えで硬くなる
・滑らなくなる
・張力を逃がせなくなる
・防御反応を起こしやすくなる

この状態で
日常の小さな動きが引き金になっているのです。

寒い時期こそ
まず温めるてから動く(冷えないようにする)
大きく動くより小さく動く

この視点を持つことで、
ぎっくり腰の予防も回復も大きく変わります。

慢性腰痛や背中の凝りを根本から改善したい方は、
神谷町駅徒歩1分のファシアラボ

直接ご予約できます。

投稿者プロフィール

拝志陽介
拝志陽介拝志フィジカルセラピー代表
私が「筋膜(ファシア)」に注目するようになったのは、オーストラリアのカイロプラクティック大学で学んでいたとき、自分自身が背中の痛みや頭痛に悩まされたことがきっかけです。
その痛みの原因が「筋膜」にあることに気づき、出会ったのが、筋膜に振動刺激を与えてアプローチする「マイオセラピー」でした。
自分の身体でその効果を実感できたからこそ、この施術法は自然と、私の施術の中心になっていったのです。