筋膜ケアって具体的にどんな施術?痛いの?怖いの?

筋膜(ファシア)とは?身体をつなぐ“ボディスーツ”

みなさんは「筋膜(ファシア)」という言葉を耳にしたことはありますか?

筋膜とは、筋肉・骨・内臓・血管・神経まですべてを包み込み、全身をつないでいる膜のことです。まるで身体全体を覆う“ボディスーツ”のような存在で、健康や動きのスムーズさを大きく左右しています。

この筋膜が硬くなったり、ねじれて癒着したりすると、慢性的な腰痛や背中の凝り、肩こりなどが生じます。そこで必要になるのが「筋膜ケア」です。

筋膜ケア=マイオファッシャル・リリースとは?

筋膜ケアの代表的な方法が「マイオファッシャル・リリース」です。

これは全身を評価し、手でじっくりと筋膜の緊張をゆるめていく施術。単に表面をマッサージするのではなく、深部にある膜のこわばりにアプローチするのが特徴です。ここで言う深部は筋肉内の筋細胞のことではありません。あくまでも奥の場所に存在する筋膜のことを指します。

筋膜の不均衡は、外傷や炎症、歯のかみ合わせのズレ、骨盤の回旋、脚の長さの差など、さまざまな要因で生まれます。放置すると「セーターを一部引っ張ると全体がよれる」ように、全身へと広がり、姿勢や動作に悪影響を与えてしまうのです。

MFRサイトより

施術は痛いの?怖いの?

「筋膜を押すって、痛そう」「怖い」という声もよく聞きます。

実際の施術は、強く押したり無理に引っ張ったりすることはありません。やさしく、持続的に圧をかけるのが基本です。

ただし、筋膜が硬くなっている部分では「少し痛い」「じんわり伸ばされるような感覚」が出ることがあります。これは身体が本来の動きを取り戻しているサイン。私たちはこれを「治療的な痛み」と呼びます。もちろん、不快に感じたときは調整できますので安心してください。

筋膜リリースが科学的に注目される理由

最近の研究では、筋膜リリースには次のような効果が報告されています。

炎症を抑える働き

 施術中、体内ではインターロイキン8(IL-8)という自然の抗炎症物質が増えることが分かっています。薬に頼らず炎症を抑える力が働き、慢性痛の改善につながります。

血流・免疫の活性化

 インターロイキン3や1βの分泌によって血流が促進され、自己回復力が高まります。

水の「第4の相」効果

 筋膜に含まれる水分は、ケアを受けることで液晶のように整い、動きやすさをサポートします。

こうした科学的裏付けが、筋膜ケアが「ただのマッサージ」とは違うと言われる理由です。

なぜ時間をかけるのか?

筋膜リリースは「速さ勝負」ではありません。

硬くなった筋膜は、ゆっくりと持続的に圧をかけることでしかゆるみません。数分以上かけるからこそ、深い変化が起こります。

現代社会は「すぐに結果を出したい」という風潮がありますが、筋膜ケアはあえて

“待つ”ことが大切。

静かに触れ、感じ、共鳴が起きるのを待つ――

このプロセスを経て、身体は根本から変わっていきます。

まとめ ― 筋膜ケアは怖くない、むしろ自然な癒し

筋膜ケア(マイオファッシャル・リリース)は、

• 薬に頼らず炎症を抑える

• 筋膜の滑らかさを取り戻す

• 信頼関係の中で安心して受けられる

そんな“身体の本質に働きかける施術”です。

「痛いの?怖いの?」という疑問に対する答えは、いいえ、怖くありません。むしろ、身体が本来持っている力を思い出すやさしいケアです。

慢性腰痛や背中の凝りに悩んでいる方、いろいろ試したけれど良くならなかった方は、ぜひ一度筋膜ケアを体験してみてください。

拝志フィジカルセラピー ファシアラボでは、最新の知見を取り入れた安全で安心できる施術を行い、あなたの「根本改善」をサポートします。

慢性腰痛や背中の凝りを根本から改善したい方は、神谷町駅徒歩1分のファシアラボ

直接ご予約できます。

投稿者プロフィール

拝志陽介
拝志陽介拝志フィジカルセラピー代表
私が「筋膜(ファシア)」に注目するようになったのは、オーストラリアのカイロプラクティック大学で学んでいたとき、自分自身が背中の痛みや頭痛に悩まされたことがきっかけです。
その痛みの原因が「筋膜」にあることに気づき、出会ったのが、筋膜に振動刺激を与えてアプローチする「マイオセラピー」でした。
自分の身体でその効果を実感できたからこそ、この施術法は自然と、私の施術の中心になっていったのです。