腰痛の原因が「筋肉でも骨でもない」ことがある、という話。
第2章・第1話 痛みを出しているのは、筋膜だった
ファシア(筋膜)という組織について
前回、「画像に映らない場所に痛みの原因がある」という話をしました。
では、その「見えない原因」とは何なのか。今回はその正体について書きます。
こんにちは。神谷町の筋膜ケア専門院【拝志フィジカルセラピー ファシアラボ】です。
慢性的な腰痛を抱えている方に施術をしていると、骨でも椎間板でも筋肉でもなく、それらを包んでいる薄い膜のような組織に問題が起きているケースに、非常によく出会います。
その組織を、ファシア(筋膜)と言います。
ファシアとは何か
ファシアは、筋肉・骨・内臓・神経などあらゆる組織を包み、全身に連続してつながっている膜状の組織です。包んでいるだけでなく、組織と組織の間を仕切り、滑らせ、力を伝える役割も担っています。
そして重要なのは、ファシアには神経終末が豊富に存在しているということです。
つまり、ファシアそのものが痛みを感じる組織である、ということ。
急に無理した時の筋肉痛など、筋肉が痛みを出すことはよく知られています。
しかし、それが筋肉を包んでいるファシア(筋膜)からであるという認識はされていません。
そのため、同じようにファシア(筋膜)の痛みである腰痛も同じように見落とされやすい。
しかも画像にも映らず、触れて確かめなければ分からないことが多いからです。
ファシアを重視しているのは、流行だからではありません。
実際に痛みを出している組織を追いかけていったら、そこに行き着いた、ということです。

「硬さ」だけが問題ではない
筋膜が問題を起こすとき、単純に「硬くなっている」だけではありません。
滑走不全——本来なめらかに動くべき層同士がくっつき、動きにくくなっている状態。粘性の変化——組織の水分が失われ、ゲル状に固まっていく変化。張力の偏り——引っ張られる方向が偏り、特定の部位に過剰な負荷がかかり続ける状態。ファシア(筋膜)に負担が掛かり続けて起こる線維化や肥厚(分厚くなる)こういった「組織の質の変化」が、慢性腰痛の背景に静かに積み重なっていることがあります。
そしてこれらは、時間が経てば自然に戻るものではないケースも多い。だからこそ、慢性腰痛は「安静にしていれば治る」という話にならないことがあるのです。
全身でつながっている、ということ
もう一つ大切なことがあります。ファシアは全身に連続してつながっているという事実です。
だから、腰が痛くても、原因が腰だけにあるとは限らない。股関節まわり、背中、場合によっては足首や胸まわりの筋膜の状態が、腰への負担をつくっていることがあります。
「腰痛なのに、なぜそんな場所を触るのですか」と聞かれることがあります。ファシアの全身のつながりを見ているから、という答えになることが多いです。

次回は、ファシアへのアプローチが「ただ揉む」とどう違うのか、
施術の考え方について書きます。
拝志フィジカルセラピー ファシアラボ 院長 拝志(神谷町・虎ノ門)
慢性腰痛や背中の凝りを根本から改善したい方は、神谷町駅徒歩1分のファシアラボへ
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次の話 → 「全体を整えれば治る」が当てはまらないとき
第1章「なぜ治らないのか」
第2章「痛みの正体は筋膜」
第3章「だからこの治療をする」
第4章「改善とは痛みを消すことじゃない」
第5章「それでも力になりたい人がいる」
投稿者プロフィール

- 拝志フィジカルセラピー代表
-
私が「筋膜(ファシア)」に注目するようになったのは、オーストラリアのカイロプラクティック大学で学んでいたとき、自分自身が背中の痛みや頭痛に悩まされたことがきっかけです。
その痛みの原因が「筋膜」にあることに気づき、出会ったのが、筋膜に振動刺激を与えてアプローチする「マイオセラピー」でした。
自分の身体でその効果を実感できたからこそ、この施術法は自然と、私の施術の中心になっていったのです。
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