事故や転倒、怪我の後の腰痛について
こんにちは。神谷町の筋膜ケア専門院【拝志フィジカルセラピー ファシアラボ】です。
本日は
事故や転倒、怪我の後に続く腰痛についてお話しします。
交通事故、転倒、スポーツでの接触、階段の踏み外し。
こうした外傷のあとに腰痛が長引くケースは決して珍しくありません。
骨に異常はありません。
ヘルニアではありません。
そう言われたのに痛みが続く。
このとき、私がまず疑うのは
ファシアと呼ばれる筋膜や結合組織の変化です。
レントゲンは異常なしと言われたのに痛い理由
レントゲンやMRIは、骨折や大きな損傷を見るための検査です。
しかし、事故や転倒で起きる問題は、必ずしも骨の異常とは限りません。
多くの場合、起きているのは
・滑りの悪さ
・組織の水分低下
・硬さの質の変化
・神経の敏感さといった、機能の問題です。
これは画像にはほとんど写りません。
だから異常なしと言われるのに痛いのです。
外傷後の身体に起こっていること

事故や転倒では、骨折していなくても身体の中では次のことが起きます。
例えば、筋トレなど普段していない人が100kgのバーベルを支えろと言われても無理ですし、それを急に強いられたとイメージしてみてください。
① 微細な損傷
強い衝撃により、筋肉と筋膜の間の滑りが乱れます。
② 出血やむくみ
目に見えないレベルで炎症が起きます。
③ 防御反応
身体は守ろうとして硬くなります。
特に腰では、胸腰筋膜と呼ばれる大きな膜が中心になります。
ここが硬くなると
曲げると痛い
伸ばすと引きつる
朝が特に硬い
といった症状が出ます。
転倒で手に500kgかかるは本当か
よく、転倒すると手に500kgかかると言われます。
結論から言うと、瞬間的には体重の何倍もの力がかかるのは本当です。
ただし500kgという数字は分かりやすく伝えるための表現であることが多いです。
力は体重そのものではなく、止まる速さで決まります。
F イコール m かける a
体重かける減速の速さです。
止まる時間が短いほど衝撃は大きくなります。
研究では転倒時に体重の2倍から7倍、条件によっては10倍近くの力がかかることが報告されています。
50kgの方であれば
2倍なら100kg相当
5倍なら250kg相当
10倍なら500kg相当
つまり理論上はあり得る数字です。
ただしこれは一瞬のピークの力です。手首は骨折するケースがやはりあります。

むち打ちで身体にかかる負担

追突事故では首が一瞬で大きく動きます。
後ろに反り、その後前に折れる。
この動きは約0.2秒以内で起こります。
低速でも首には強い加速がかかります。
問題は骨よりも
筋膜
靭帯
神経の周囲組織
がダメージを受けやすいことです。
そして首の問題は背中や腰へと張力を伝えます。
腰は結果として痛くなっていることが多いのです。
なぜ数ヶ月後に痛くなるのか
事故直後は興奮状態で痛みを感じにくいことがあります。
しかし数週間から数ヶ月後に
急に動きにくくなる
疲れると痛む
天気で悪化する
といった症状が出ることがあります。
これは組織が少しずつ硬い状態に固定されていくからです。
筋膜は水分を多く含む組織です。
安静により動かない状態が続くと、水分が減り、滑りが悪くなります。
乾いた革のような状態に近づいていくのです。
壊れたのではなく
滑りが失われ
張力が固定された
という状態です。
事故後腰痛の特徴
・広い範囲が痛い
・押すと面で痛む
・姿勢で変わる
・じっとしていると悪化
・温めると楽になる
このような場合、筋膜の影響が強い傾向があります。
回復のために大切な順番
事故後の腰痛では順番が重要です。
① 組織の滑りを取り戻す
② 神経の敏感さを落ち着かせる
③ 張力を全身で再配分する
④ 動きを再教育する(痛みが出ない小さな動きを繰り返す)
いきなり強いストレッチや筋トレではありません。
安全に動けるという感覚を身体に思い出させることが大切です。
温めるべきか冷やすべきか
急性期で腫れや熱感が強い場合は冷やすこともあります。
しかし慢性化している場合は温める方が適しています。
温めると
粘りが下がる
滑りが良くなる
リラックスが進む
回復しやすい状態になります。
当院の考え方
私たちは
痛い所だけを強く揉むことはしません。
無理に伸ばすこともしません。
触診を重視し、今その組織に何が起きているのかを読み取ります。
事故後の腰痛は時間が経ってから本質が出ることがあります。
構造異常がないから大丈夫という単純な話ではありません。
身体は本来回復力を持っています。
その力が発揮されていないだけです。
正しい順番で整えれば、身体は変わります。
慢性腰痛や背中の凝りを根本から改善したい方は、神谷町駅徒歩1分のファシアラボへ
投稿者プロフィール

- 拝志フィジカルセラピー代表
-
私が「筋膜(ファシア)」に注目するようになったのは、オーストラリアのカイロプラクティック大学で学んでいたとき、自分自身が背中の痛みや頭痛に悩まされたことがきっかけです。
その痛みの原因が「筋膜」にあることに気づき、出会ったのが、筋膜に振動刺激を与えてアプローチする「マイオセラピー」でした。
自分の身体でその効果を実感できたからこそ、この施術法は自然と、私の施術の中心になっていったのです。
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