何もしないで放っておいたら、将来どうなるのか?

「そのうち治る」は本当に大丈夫?

こんにちは。神谷町の筋膜ケア専門院【拝志フィジカルセラピー ファシアラボ】です。

腰や背中の痛み、肩こりなどが続くと、「そのうち良くなるだろう」とつい放ってしまう方が多いのではないでしょうか?
しかし、実はこの“放置”こそが、将来的に大きな不調を引き起こすサインなのです。

痛みやこりの裏側では、筋膜(ファシア)という全身を包み込む膜が硬くなり、体のバランスを乱しています。
今日は、その「筋膜のこわばりを何もしないで放っておくと、身体がどうなっていくのか?」について、わかりやすく解説します。

① 「筋膜のねじれ・癒着」は自然に解けにくい

硬くなると言ってもファシア(筋膜)に負荷が継続しているか、運動不足などで動かしが少ないケースを大前提としています。

筋膜とは、筋肉・骨・内臓・神経など全身を包み、支えている薄い膜状の組織です。
ケガ・手術・姿勢の乱れ・ストレス・炎症などがきっかけで、この筋膜がねじれたり、癒着(くっついたり)すると、柔軟性を失い硬くなってしまいます。

そのまま放っておくと、この硬さは時間とともに周囲の組織へと広がり、まるで「乾いたシャツをねじったまま干したように」形が固まってしまいます。
つまり、自然に元通りになることはほとんどありません。

② 「慢性痛」の温床になる

筋膜が硬くなると、内部の神経や血管が圧迫され、血流やリンパの流れが悪くなります。
その結果、次のような慢性症状が生じやすくなります。

  • いつも同じ場所が張る・痛む
  • 朝起きたときや長時間のデスクワーク後に痛みが強くなる
  • マッサージやストレッチをしてもすぐ戻る
  • 体が重く感じる、疲れやすい
  • ギックリ腰の再発が怖い

さらに放置すると、脳が痛みを“記憶”してしまい、わずかな刺激でも痛みを感じる「痛みを感じやすい体」になることもあります。
こうなると、“原因がないのに痛い”慢性痛へと進行していきます。

③ 姿勢が崩れ、他の部位に負担が連鎖する

筋膜は全身をひとつにつなぐネットワークです。
そのため、腰だけが硬いということはなく、どこか一箇所の制限が全身へと波及していきます。

例えば、腰の筋膜が硬くなると背中・肩・首の動きが制限され、姿勢が前に傾きがちになります。
すると、「猫背 → 首こり → 頭痛」といった負担の連鎖が起こります。

この状態を長期間続けると、骨格の歪みや関節の変形(変形性関節症)、坐骨神経痛などへ進行することもあります。
つまり、“一箇所の硬さ”が“全身の不調”をつくるのです。

④ 自律神経や内臓の働きにも影響する

筋膜は単なる“筋肉を包む膜”ではありません。
実は、自律神経やホルモンバランス、免疫機能などの調整にも深く関わっています。

筋膜の制限を放置すると、次のような全身症状が現れやすくなります。

  • 呼吸が浅くなる
  • 寝ても疲れが取れない
  • 胃腸の調子が悪い
  • 手足が冷える、体温調節がうまくできない

また、痛みや緊張を我慢していると自律神経が乱れ、交感神経が過剰に働きます。
その結果、常に体が緊張モードになり、イライラ・食欲不振・不安感など、心の不調にもつながっていくのです。

⑤ 「回復力」が落ちる

筋膜の硬化は、体の情報伝達が鈍くなっているサインです。
通常、私たちの体はケガや疲労を感じると、自動的に修復する「自然治癒力」が働きます。
しかし、筋膜が硬いと血流・神経・エネルギーの流れが滞り、「治るスイッチ」そのものが入りにくくなるのです。

結果として、ちょっとした疲れや軽い痛みでも長引き、体が「治りにくい体質」に変わっていきます。

しっかり寝たのに疲れが取れずらいなどが起こってきます。

⑥ 「放置する」ほど回復に時間がかかる

マイオファッシャル・リリース(Myofascial Release; MFR:筋膜ケアの方法)は

強く押したり引っ張ったりする施術ではありません。
硬くなった部位にやさしく持続的な圧を加え、体が自らゆるむのを“待つ”アプローチです。

ですが、筋膜のこわばりが長年蓄積している場合は、改善にも時間がかかります。
長く放置していたぶんだけ、リリースにも段階が必要です。

例えるなら、長年使わずに硬くなった革靴を柔らかくするには、何度も手入れが必要なように、
「放置期間が長いほど戻すのにも時間がかかる」ということです。

まとめ:何もしない=現状維持ではなく「じわじわ悪化」

筋膜リリースが必要な状態を放っておくと、
「自然に良くなる」どころか、次のような悪循環が静かに進行していきます。

  1. 筋膜の硬化が進行
  2. 血流・神経・リンパの滞り
  3. 慢性痛・姿勢の崩れ
  4. 自律神経の乱れ
  5. 回復力の低下

つまり、「何もしない」は「悪化を静かに進めている」のと同じです。

ファシアケアで取り戻す「本来の回復力」

マイオファッシャル・リリース(MFR)は、力で治すのではなく、体が自ら解放されるプロセスをサポートする施術です。

この“待つ”時間の中で、筋膜がゆるみ、血流や神経の流れが整い、自然治癒力が再び動き始めます。
もし今、痛みや違和感を「そのうち治る」と我慢している方がいたら、それは体が発しているSOSを見逃している状態かもしれません。

早い段階でケアするほど、回復のスピードは驚くほど早くなります。

一言でまとめると…

「何もしない」ことは、治らない時間を長くすること。
「やさしく整える」ことは、回復力を取り戻すこと。

あなたの身体は、放っておくほど固まり、整えるほど軽くなります。
筋膜(ファシア)ケアで、“本来の回復力”を取り戻していきましょう。

慢性腰痛や背中の凝りを根本から改善したい方は、神谷町駅徒歩1分のファシアラボ

直接ご予約できます。

投稿者プロフィール

拝志陽介
拝志陽介拝志フィジカルセラピー代表
私が「筋膜(ファシア)」に注目するようになったのは、オーストラリアのカイロプラクティック大学で学んでいたとき、自分自身が背中の痛みや頭痛に悩まされたことがきっかけです。
その痛みの原因が「筋膜」にあることに気づき、出会ったのが、筋膜に振動刺激を与えてアプローチする「マイオセラピー」でした。
自分の身体でその効果を実感できたからこそ、この施術法は自然と、私の施術の中心になっていったのです。