どこへ行っても良くならない、という経験をした人へ。

第5章・第1話 それでも、力になりたい人がいる

私がこの仕事をしている理由

こんにちは。神谷町の筋膜ケア専門院【拝志フィジカルセラピー ファシアラボ】です。今回は、私がなぜこの仕事をしているのかについて、正直に書きます。

私はカイロプラクティックの大学で学び、3年生の頃から臨床が始まりました。ちょうどその頃から、自分の背中のこりがずっと続いていました。同僚や先輩、外部の先生にカイロの治療を受け続けましたが、良くならなかった。
カイロプラクターを目指しながら、カイロの治療で自分の背中が治らない、という現実がありました。

そのとき、ある先輩から大切なことを教えてもらいました。

「痛みはどの組織から来ているかを見定めなければ、道筋も作れない」という言葉です。

それを自分の身体に置き換えたとき、背中のこりは明らかに筋肉からの凝りであり、鈍痛でした。関節へのアプローチだけでは届かないと気づきました。カイロプラクターでありながら、カイロの技術だけでは自分の状態に届かないと判断した瞬間でした。

誤解のないように書いておくと、カイロプラクティックが悪いわけではありません。今も大切な仲間や先輩がカイロの現場にいます。ただ、私の背中の状態には、カイロだけでは届かなかった。

その経験が教えてくれたことは二つあります。

一つは、「どの組織が痛みを出しているか」を見極めること。そして、施術の内容がいくら良くても、刺激量と、どこにどういう施術が必要かという内容がズレていれば、まったく意味がない、ということです。そのズレによって、患者さんはとても遠回りをしてしまう。

もう一つは、施術者としての姿勢についてです。
自信を持って施術を提供することと、自分の行為を疑って見返すことは、混同してはいけない。この経験を通じて、客観的であり続けることの重要さを、自分自身の体で学びました。

見た目では分からない苦しさを、軽く扱いたくない

整形外科でMRIを撮って「特に問題ありません」と言われた。でも、座り続けることができない。長く歩けない。朝、起き上がるのがつらい。

そういう苦しさは、検査の数字には現れません。見た目にも分かりにくい。だから、「気のせいでは」「少し休めば治る」と言われることもある。

でも、本人にとっては本物の痛みで、本物の制限です。その苦しさを軽く扱いたくない、というのが、私の出発点にあります。

私が力になりたいのは、
検査では異常が見つからないのに、
長年本当に困っている人です。

当院が得意とすること、そうでないこと

ただ、正直に言わなければならないことがあります。当院がすべての人に合うわけではありません。

当院が得意としているのは、局所に固定化した発痛部位があり、それを触診で丁寧に見極めて整えていくケースです。慢性腰痛の中でも、「ここ」という場所に問題が凝縮しているタイプに、深く届けられる施術があると考えています。

一方で、全身の過敏性が非常に強い方、刺激の許容量が極端に低い方、線維筋痛症のような広範な過敏状態が前景にある方には、私よりも適した対応ができる施術者や医療機関があります。万人に合う施術はない、ということを、最初にお伝えすることが誠実だと思っています。

「諦めないでほしい」という言葉の意味

このシリーズのタイトルに「その腰痛、まだ諦めないでほしい」という言葉を使いました。

これは、「当院に来れば必ず治ります」という意味ではありません。改善には時間がかかることもあるし、当院が合わないケースもある。それは正直に言います。

ただ、「年齢のせい」「異常なし」「もう仕方ない」で終わりにする前に、実際に痛みを出している組織を丁寧に見極めるアプローチを、まだ試していない人がいるかもしれない。そういう人に、一度来てみてほしいという意味で、この言葉を使っています。

全6話、読んでいただきありがとうございました。
引き続き、腰痛や身体のこと、施術の考え方について書いていきます。

拝志フィジカルセラピー ファシアラボ 院長 拝志(神谷町・虎ノ門)
慢性腰痛や背中の凝りを根本から改善したい方は、神谷町駅徒歩1分のファシアラボ

← 前の話 痛みがなくなることが、ゴールではない理由。

シリーズ
「その腰痛、まだ諦めないでほしい。」

第1章「なぜ治らないのか」

第2章「痛みの正体は筋膜」

第3章「だからこの治療をする」

第4章「改善とは痛みを消すことじゃない」

第5章「それでも力になりたい人がいる」

投稿者プロフィール

拝志陽介
拝志陽介拝志フィジカルセラピー代表
私が「筋膜(ファシア)」に注目するようになったのは、オーストラリアのカイロプラクティック大学で学んでいたとき、自分自身が背中の痛みや頭痛に悩まされたことがきっかけです。
その痛みの原因が「筋膜」にあることに気づき、出会ったのが、筋膜に振動刺激を与えてアプローチする「マイオセラピー」でした。
自分の身体でその効果を実感できたからこそ、この施術法は自然と、私の施術の中心になっていったのです。