「同じ姿勢を続ける」ことが、身体に何を起こしているのか。

デスクワーカーの腰痛・第1章・第3話 なぜデスクワークで腰が痛くなるのか

こんにちは。神谷町の筋膜ケア専門院【拝志フィジカルセラピー ファシアラボ】です。
「同じ姿勢を続けることが腰に悪い」とはよく言われます。でも、なぜ悪いのか、具体的に説明されることは少ない。今回はその中身について書きます。

「こまめに立ち上がってください」「30分に一度は動いてください」——デスクワーカーの腰痛に対して、こういうアドバイスをよく耳にします。正しいアドバイスです。ただ、なぜそれが必要なのかを知っておくと、対処の仕方も変わってきます。

身体は「変化」を前提に設計されている

筋肉も筋膜も、動くことを前提に作られています。
収縮と弛緩を繰り返すことで血流が保たれ、組織に酸素と栄養が届き、老廃物が排出される。この循環が、組織の健康を維持しています。

同じ姿勢を続けるということは、この循環が止まった状態が長く続くということです。特定の部位に圧がかかり続け、血流が滞り、組織への栄養供給が減る。
これが、「ただ座っているだけなのになぜ痛くなるのか」の答えの一つです。

「固定」が続くと、組織は固まっていく

そして、それ以外に
筋膜(ファシア)は、動きがなくなると水分が失われやすくなります。
水分が失われると粘性が上がり、ゲル状に固まった状態になっていきます。これを繰り返すことで、組織の質が少しずつ変化していきます。

最初のうちは、立ち上がって少し動けば元に戻ります。ただ、これが長期間続くと、動いても完全には戻らない状態が積み重なっていきます。
「最近、朝起きてもすっきりしない」「仕事が終わっても腰の重さが取れない」という感覚は、この積み重なりのサインであることが多いです。

不調はある日突然起きているように見えて、
実際には少しずつ積み重なった結果として
表に出てくることがほとんどです。

「悪い姿勢」より「同じ姿勢」の方が問題になることがある

姿勢の良し悪しはもちろん重要です。ただ、臨床の場で感じるのは、「正しい姿勢でも長時間固定されていれば負担になる」ということです。

どれだけ理想的な姿勢で座っていても、数時間動かなければ、組織は同じ圧力にさらされ続けます。逆に言えば、少し姿勢が崩れていても、こまめに動いている方が組織への負担が少ないケースもあります。

「正しい姿勢で座ることを意識している」という方が腰痛で来院されることがあります。
もちろん、力学的な負荷が少ない方がより良いのは確かです。
しかし、それには限界もあります。

姿勢への意識は大切ですが、それと同時に「動きの量」を確保することも、腰痛予防には重要です。

慢性化してからでは、動くだけでは戻らない

初期の段階であれば、こまめに動く習慣をつけることで、組織の状態を保ちやすくなります。ただ、筋膜の固定化や線維化が進んだ段階では、動くだけでは組織に十分な変化を起こせないことがあります。

「運動を始めたのに腰痛が改善しない」という方がいます。組織の状態がすでに変化してしまっている場合、まず組織そのものにアプローチしてから、運動や生活習慣の改善を重ねていく方が効果的なことがあります。

次回からは第2章に入ります。「正しい姿勢を意識しても腰痛が治らない理由」について書きます。

慢性腰痛や背中の凝りを根本から改善したい方は、神谷町駅徒歩1分のファシアラボへ。

拝志フィジカルセラピー ファシアラボ 院長 拝志 神谷町・虎ノ門

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シリーズ名:「デスクワーカーの腰痛、その正体。」今後のコンテンツ
第1章:なぜデスクワークで腰が痛くなるのか

  1. 座り続けることが、なぜ腰に負担をかけるのかについて
  2. デスクワーカーの腰痛に「筋膜」が深く関わっている理由について
  3. 「同じ姿勢を続ける」ことが身体に起こすことについて(この記事)

第2章:「座り方を直せば治る」が当てはまらない理由

  1. 正しい姿勢を意識しても腰痛が治らない理由について
  2. ストレッチを続けているのに楽にならない理由について
  3. 「休めば治る」が通用しなくなるとき——慢性化のしくみについて

第3章:デスクワーカーの腰痛に多いパターン

  1. 「座っているときだけ痛い」腰痛のパターンについて
  2. 「立ち上がるときに痛い」腰痛のパターンについて
  3. 「長時間座ると夕方から悪化する」腰痛のパターンについて
  4. 「腰というより背中が重だるい」症状のパターンについて

第4章:改善のために知っておいてほしいこと

11. デスクワーカーの腰痛改善を、当院ではどう考えているかについて

12. デスクワーカーの腰痛が「なかなか治らない」本当の理由について

13. 仕事を続けながら腰痛を改善していくために必要な考え方について

投稿者プロフィール

拝志陽介
拝志陽介拝志フィジカルセラピー代表
私が「筋膜(ファシア)」に注目するようになったのは、オーストラリアのカイロプラクティック大学で学んでいたとき、自分自身が背中の痛みや頭痛に悩まされたことがきっかけです。
その痛みの原因が「筋膜」にあることに気づき、出会ったのが、筋膜に振動刺激を与えてアプローチする「マイオセラピー」でした。
自分の身体でその効果を実感できたからこそ、この施術法は自然と、私の施術の中心になっていったのです。